2000年12月31日

20世紀最後の日

とうとう20世紀が終わる時が来た。2000年12月31日の日曜日。だからと言って、何がどう変わるわけでもないけれどね。

まさに、今日が20世紀最後の日なのだが、感慨のようなものはあまりない。それよりも、ノストラダムスが予言した恐怖の大王や2000年問題のあった1900年代最後の年の方が心に残っている。

恐怖の大王については、それが起こるとされた1999年夏よりも、私が子供だった頃の方が印象が強い。その当時、私は次のように考えていた。1999年まで生きていれば、それなりに人生を楽しんだはずで、もし世界が滅亡することになっても悔いはないに違いない、と。今から思うと滑稽だが、当時は真剣にそう思っていたのだ。もう一方の、2000年問題の方は、何も起こらなかったことが印象的だった。たくさんの人たちの努力によるものかもしれないが。

なんだか、20世紀最後の日らしからぬ話になってしまったが、取り立てて話すほどのこともないということは、それだけ今が平和なのだろう。だから、この平和が今後も続くように、今夜は「世紀越しうどん」(※)でも食って、明るい21世紀を迎えることにしよう。

※ 世紀の変わり目だから、年越しではなく世紀越しとしてみた。ところで、年越しといえば普通そばだが、私はうどんの方が好きなので、毎年うどんを食べている。

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2000年12月24日

サンタクロースと研究者

今日はクリスマス・イブである。そして、夜中にサンタクロースがクリスマスの贈り物を届けてくれる日だ。そう、私は小さな頃、サンタクロースが本当にプレゼントを持ってきてくれると信じていたときがあった。だから、クリスマス・イブの夜、煙突のない家では、玄関の鍵は閉めてはいけないと本気で考えていた。

しかし、今では、サンタクロースが自分に贈り物をしてくれるとは考えていない。そして、子供の頃に感じたほど、クリスマスに対してワクワクした気持ちは持てなくなってしまった。

サンタクロースを信じて、ワクワクすること。これは私にとって、知らないこと・わからないことに対する好奇心・期待感だった。だが、その仕組みもわかり(もしくは、わかったつもりとなり)、そのため、ワクワクすることもなくなってしまったのである。

つまり、ここで述べたいことは、私にとって知らないこと・わからないことが大変重要だということなのだ。もし、世の中のすべてのことを理解してしまったら、どんなにか、つまらないことだろう。すべてのことがわかっているなら、知らないこと・わからないことを、知って・理解しようとする研究者なんて職業は要らない。そして、研究者である私は、今、存在しなかったはずだ。とすると、そのことを教えてくれたサンタクロースは、私にとって、実在したといえるのではないか。

今日はクリスマス・イブである。きっと、夜中にサンタクロースがクリスマスの贈り物を届けてくれるに違いない。玄関の鍵は閉めておくけどね。

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2000年12月13日

素晴らしき検索サイト

私は既に、インターネットの便利さを知ってしまったので、それを利用せずにはいられない。中でも、検索サイトは一番重要だ。これがなければ、この広大なネットの海をどのように渡れと言うのだ?

ところで、皆さんはGoogleという検索サイトをご存知だろうか。このサイトは比較的新しいサイトで、特に日本語版はできて間もない。しかし、その人気は、日ごとに高くなっていくようだ。私はベータ版の頃から使っていて、このサイトの使い勝手のよさに魅了された一人だ。

では、ほかのサイトとどこが違うのだろう。検索ヒット数が高い、レイアウトがシンプル、表示速度が速い、などが挙げられるだろうが、私がもっとも高く評価しているのは、読みたいページを正確にヒットさせてくれることだ。これは、検索アルゴリズムの違いによるのだが、その性能は使ってみればわかるだろう。もちろん、Yahoo!などのようなディレクトリ型の検索サイトも必要だろうが、ちょっとしたキーワードで検索する場合は、Googleがあれば済んでしまう。


Google

まあ、百聞は一見に如かずなので、まずは、ここに示すGoogleで試してみては如何だろう。もしかしたら、あなたにとって素晴らしき検索サイトになるかもしれない。

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2000年12月04日

スーパーコンピュータ

私は仕事柄、スーパーコンピュータをよく使用している。スーパーコンピュータと聞くと、なんだか凄そうに感じるかもしれないが、普段使用しているときには、Windowsのコマンドプロンプトのような画面から、プログラムのソースを書いたり、計算を実行したりするだけなので、派手さはほとんどない。確かに、計算速度はかなりのもだが、最近のワークステーションなどは、複数のCPUを積んでいるのも多いので、スーパーコンピュータでも多人数でシェアしてしまうと、マルチプロセッサのワークステーション並みに性能が落ちることもしばしばである。それでも、小人数で使用するとき、スーパーコンピュータは魅力的だ。普通のコンピュータでは、数ヶ月、数年を要する計算が、数日で終わってしまうと言えば、それがわかってもらえるだろうか。

ところで、私が所属している研究室では、MDM(Molecular Dynamics Machine)と呼ぶ、分子動力学計算専門の、非常に速い実行速度を有する専用コンピュータを開発している。そして、私はそのMDMを利用したプログラムを書いたり、研究のための計算を行ったりしているのである。このMDMシステムは、今年度末に完成予定で、75Tflops(1Tflops=1000Gflops)の性能を誇り、理論的には100Tflopsまでは出すことが可能である。先日行われたSupercomputing2000(SC2000)では、実用計算で世界最高速を出したグループに贈られるゴードン・ベル賞を受賞した。

このように、目的を絞ることで、より速く、よりコストがかからない専用のスーパーコンピュータを開発できる。そして、この専用コンピュータは特定の分野ごとで、例えばMDMなら分子動力学シミュレーションの分野で、目覚しい活躍をすることだろう。その時、スーパーコンピュータといえば、専用コンピュータのことを指しているかもしれない。

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