2000年12月24日

サンタクロースと研究者

今日はクリスマス・イブである。そして、夜中にサンタクロースがクリスマスの贈り物を届けてくれる日だ。そう、私は小さな頃、サンタクロースが本当にプレゼントを持ってきてくれると信じていたときがあった。だから、クリスマス・イブの夜、煙突のない家では、玄関の鍵は閉めてはいけないと本気で考えていた。

しかし、今では、サンタクロースが自分に贈り物をしてくれるとは考えていない。そして、子供の頃に感じたほど、クリスマスに対してワクワクした気持ちは持てなくなってしまった。

サンタクロースを信じて、ワクワクすること。これは私にとって、知らないこと・わからないことに対する好奇心・期待感だった。だが、その仕組みもわかり(もしくは、わかったつもりとなり)、そのため、ワクワクすることもなくなってしまったのである。

つまり、ここで述べたいことは、私にとって知らないこと・わからないことが大変重要だということなのだ。もし、世の中のすべてのことを理解してしまったら、どんなにか、つまらないことだろう。すべてのことがわかっているなら、知らないこと・わからないことを、知って・理解しようとする研究者なんて職業は要らない。そして、研究者である私は、今、存在しなかったはずだ。とすると、そのことを教えてくれたサンタクロースは、私にとって、実在したといえるのではないか。

今日はクリスマス・イブである。きっと、夜中にサンタクロースがクリスマスの贈り物を届けてくれるに違いない。玄関の鍵は閉めておくけどね。

Posted by Foota at 2000年12月24日 00:00
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