2000年09月01日

PGPを使おう

PGPとは、"Pretty Good Privacy"を略したもので、Philip Zimmermann氏が開発した暗号化ソフトウェアである。その名の通り、プライバシーを保つために生み出された。

いきなりなんでこんなことを、と思われるかもしれないが、既に一般的に普及しているe-mailなど、ネットワークを介する情報のやり取りは、簡単に、他者に傍受されてしまうのだ。つまり、プライバシーの侵害が簡単に起こる。これを防ぐにはプライバシー保護について自覚する必要がある。

ところで、アメリカにはNSAという政府機関があるのだが、その中で「エシュロン」という通信傍受システムをさす組織がある。これは、いくつかの同盟国と共同で世界中のe-mailなどのネットワークを用いた情報を監視するシステムである。「えっ、まさか!」と思われるかもしれないが、事実この組織はかなり前から存在していたらしい。もっとも、実際に知られるようになったのはごく最近ではあるが。「エシュロン」は、テロリストなどが、国家などに危害を及ぼさないように、情報を監視しているのである。

別に、自分はそんな極秘文書を扱ったりしないし関係ないよと思っているかもしれないが、そうとも言ってられない事件が起きた。それは、先日のアメリカのある会社での大量解雇事件である。解雇の理由はe-mailの個人的な使用である。つまり、会社側では社員のメールの内容を勝手に閲覧していたのである。まあ、その会社にもいろいろ言い分があるかもしれないが、プライバシーが保護されていなかったことは否めない。

そこで、PGPを使って自分のメールなどの保護をしようということになる。PGPのサイトには、日本語サイトや本家本元の英語サイトなど複数あるが、英語を理解できるのなら、本家の英語サイトの方を見て欲しい。本家だけあり、更新がまめである。ここのサイトから、PGPのソフトウェアをダウンロードしてインストールすればよい(因みに現在の最新バージョンは6.5.8)。今のところ、PGP用のプラグインを備えたメールソフトは少ないが、例えば、マイクロソフトのOutlookなどにはPGP側でプラグインが用意されている。また、メールソフトが直接PGPをサポートしていなくても、文書の内容を手動で暗号化・復号したりできるので安心して欲しい。

というわけで、私としては、PGPをたくさんの人に使用してもらいたいのである。それに、一人で使っていても、暗号メールを出せないし、もらえないしで、つまらないからね(笑)。

Posted by Foota at 2000年09月01日 00:00
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PGP User's Manual for Windows
http://www.cla-ri.net/pgp/

PGP 日本語版
http://www.hizlab.net/pgp/

Posted by: Foota at 2003年11月28日 11:13