2000年04月27日

薬でみる病院の選び方

学生のときに、薬局で調剤のアルバイトを4年間ほどやっていたことがある。私も一応、薬剤師の端くれであるので、薬剤業務に携わってみたかったのだ。やってみるとこれがなかなか大変なのだ。扱っているものが直接生命に関わりあるものだけに間違えることはできないし、患者とのコミュニケーションも必要であり、ほかにコンピュータへの打ち込み、薬歴管理、薬の包装、果てはレジ打ちまでやらねばならない。

ところで、私がアルバイトしていた薬局は近くに精神科と美容形成の病院があった。処方箋の多くはその二つから来る。だから、いわゆる精神薬を扱うことが多いのだが、その処方箋を見ると大変たくさんの薬が出ていたりする。特に長くかかっている患者ほどその傾向が強い。しかし、これでも精神科で出る薬の分量としてはそれほど多くはないのである。むしろ少ない方であった。特に、新患には最低限の分量しかでない。もちろん、意地悪で量を少なくしているわけではなく、その患者のことを思ってのことだ。

しかし、病院の中には新患だろうがなんだろうがそんな事をお構いも無しに、大量の依存性のある精神薬を出すところがある。そういうところに限って、その病院の門前薬局からのクレームは一切ない。話に聞くところによれば、その薬局で働き始めた薬剤師が、あまりにもたくさんの量の薬が出るので病院に問い合わせようとしたところ、そこの薬局長は「そんなことをするな。出された処方箋の通りに作りさえすればいいんだ。」と言ったそうである。

このようなひどい病院・薬局は決して特殊ではなく、いたるところにあるようだ。もし、自分のかかっている病院や薬局が心配なら、そこの病院で出た処方箋を薬局に持って行ったときに、処方された薬の説明を求めるとよい。そのとき、嫌な顔をされたり、いいかげんな対応をしたところは危ない。院外処方箋を認めていない病院も怪しいだろう。

気が利いた薬局などでは、頼めば処方箋のコピーをしてくれるところもある。また、前述の美容形成はかなり評判がよく、毎回群馬から千葉までやってくる人もいたようだ。このように、病院や薬局はできるだけ自分に合うよいところを探しておくべきだろう。

Posted by Foota at 2000年04月27日 00:00
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