2000年05月03日

メディアの怖さ

先日、グアテマラで日本人観光客が地元の人々に襲われ死亡するという悲しい事件があった。これは当初、その観光客が地元の子供を写真で撮っていて、その子供をさらわれると思った人たちから投石を受けたと報道された。

しかし、本当のところは、買い物をしていた別のツアー客が後ろから殴られたのが発端であり、死亡した観光客はその騒ぎに巻き込まれたらしい。そして、初めに報道された写真を撮っていたというのも真実ではなかった。

これは別に、嘘の報道しやがって、などという非難をするつもりで書いたわけではない。これを報道したメディアも現地の報道を聞いて写真を撮っていたと思ったらしい。つまり、もっともらしい嘘は、簡単に人が信じてしまうという怖さを言いたかったのである。

メディアに躍らされるなとか、簡単には信じるなとか、これらはよく言われていることだが、今回の事件でそれが本当に難しいことであることがよく分かった。複数のメディアで同じ事を言っている場合、特にそうだ。ある情報を聞いて、それが本当かどうかを自分で確認できないのなら、それについて思案しても無意味になることが往々にしてあるということか。

Posted by Foota at 2000年05月03日 00:00
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