2004年09月06日

アテネオリンピック

アテネオリンピックが終わった。私は4年前に「シドニーオリンピックの影で」という題で随想録を書いたのだが、それから何か変わったのか?

まず、今回の日本人選手の活躍には素直に拍手を送りたい。金メダル16個、総メダル数37個は本当に立派だと思う。まあ、その点についてはどのニュースサイトにも書かれていることであるし、ここではこれ以上あえて言わないでおこう。

他に気になった点がいくつかある。

まずは、ドーピング問題だ。今回のオリンピックでは過去最悪の24件のドーピングが摘発されたそうだ。何故ドーピングなどに手を染めるのだろうと思う。はっきり言ってそれでどんなに凄い記録を出したところで、まったくの無意味であることが理解できないほど愚かなのだろうか。虚偽の栄光にどれだけの価値があるのだろう。それでも、弱い心にはこの上なく愛しいものに映るのだろうか。しかし、それを手にした時点で、すべてにおいて負けているのだ。ハンマー投げ優勝者がドーピングにより金メダルを剥奪され、2位の室伏選手が繰上げで金メダルを受賞したわけだが、そのときの会見で「金メダルより重要なものがある」と語った。正にその通りだと思う。

また、4年前にも書いたことであるが、誤審問題がある。今回の柔道は前回の教訓もあってか、かなり審判員の質が向上したようだ。それにより、判定の正確さが上がった。しかし、他の競技では相変わらず誤審の問題があったようだ。体操などの得点ミスで、本当は優勝するはずだった選手が銀メダルになったり、レスリングの浜口選手の試合でも、得点の入れ違いなどあったりと、随分とずさんである。審判が選手たちのすべての努力を判断するということを肝に銘じてしっかりやって頂きたい。

最後に、私が今大会でメダルを贈りたいと思う選手は、マラソンで途中妨害にあったブラジル選手、デリマである。事件後の彼の振る舞いは本当に立派だったと思う。

Posted by Foota at 2004年09月06日 20:20
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