2002年08月19日

日本の研究者

先日、サミュエル・コールマン(Samuel Coleman)による『検証 なぜ日本の科学者は報われないのか』(原題 Japanese Science: From the Inside)という本を読んだ。これは、コールマンが数年に亘り、日本の研究者がどのような状況にあって、どのような立場にあるのかを詳細に調べて、それを書き記したものである。

読む前は、日本を知らない外国人が適当なことを書いているのではないかとも思ったが、読んでみてそんなことは決してないことがよくわかった。他国の研究機関について、これだけ熱心に、根気良く、詳細に調べたことには脱帽である。自ら多くの研究者にインタビューをし、それをまとめ、様々な文献からそれを裏付けている。まさに、研究者である。

私自身、研究に従事する身として、いろいろと身につまされたり、思わず頷いてしまうようなことが何度かあった。日本の研究機関の現状を改めて認識したことにより、自分達が頑張らねばと強く思わざるを得ない。

ただ、日本も徐々に科学に対してより良い方向に進んできているように思う。本当に徐々にだが。僅かずつでも前進することが大事だと思う。

検証・なぜ日本の科学者は報われないのか 文一総合出版

Posted by Foota at 2002年08月19日 00:00
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